たくろう ネタの特徴は?M-1で披露したリングアナとビバリーヒルズ、ネタ作りの担当まで解説

たくろう ネタの特徴は?M-1で披露したリングアナとビバリーヒルズ、ネタ作りの担当まで解説

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「たくろう ネタ」と検索した方は、M-1グランプリで話題になった漫才がどんな内容なのか、誰がネタを書いているのかが気になっているのではないでしょうか。

たくろうのネタは、きむらバンドさんが持ち込む無茶な状況に赤木裕さんが戸惑いながら付き合う形の漫才で、ネタの原案を考えるのは赤木さんです。

2025年12月のM-1グランプリ決勝では、1本目の「リングアナ」と最終決戦の「ビバリーヒルズ」の2本で、審査員9人中8票を集めて優勝しました。

この記事では、漫才のスタイルとネタ作りの担当、M-1決勝の2本の中身を、本人たちの発言や報道をもとに整理します。

たくろうのネタの特徴|漫才のスタイルとネタ作りの担当

  • 漫才の基本スタイル
  • スタイルが変わってきた経緯
  • ネタ作りは誰が担当?
  • 話し方と間の使い方

まずは、たくろうの漫才がどんな型なのか、そしてネタがどのように作られているのかを見ていきます。

漫才の基本スタイル

たくろうは、2016年3月9日に結成されたお笑いコンビです。M-1グランプリの公式サイトでも、赤木裕さんときむらバンドさんの2人組として紹介されています。

ネタの特徴を、先に一覧にしておきます。

コンビの結成 2016年3月9日
役割 赤木さんが主にボケ、きむらバンドさんが主にツッコミ
漫才の型 きむらバンドさんの無茶な提案に、赤木さんが戸惑いながら付き合う
ネタ作り 基本は赤木さんが考え、形にするのは2人
M-1決勝のネタ 1本目「リングアナ」、最終決戦「ビバリーヒルズ」
M-1の結果 2025年12月に優勝(審査員9人中8票)

漫才の流れは、きむらバンドさんが突拍子もない状況を持ち込み、赤木さんが戸惑いながらも付き合っていく形です。週刊女性PRIMEは、この形を“挙動不審”漫才と紹介しています。

では、ボケとツッコミはどう分かれているのでしょうか。きむらバンドさんは決勝前のLmaga.jpの取材で、「僕の役割はツッコミというより、アプローチという気がしています」と自分の立ち位置を説明しています。

赤木さんも、Number Webのインタビューで「どっちがボケでどっちがツッコミかみたいなことはあんまり考えず、ウケる方向に行こうと思ったら、こういう感じになったんですよね」と振り返りました。最初からこの形を狙ったのではなく、笑いが取れる方向を探るうちにたどり着いたようです。

きむらバンドさんは同じインタビューで、「僕の言ってること、やってることって、ほとんど理由がないんですよ」とも話しています。理由のない提案と、それに戸惑う反応の落差こそが、たくろうのネタの笑いの土台になっているといえそうです。

一般的な漫才のように、ボケに対してツッコミが言葉で突っ込む場面は多くありません。きむらバンドさんが「やりたいこと」を押し出し、赤木さんが知らないなりに言葉を返し続ける。その繰り返しで笑いが積み重なっていく構成です。

次の見出しでは、この形がどのように出来上がってきたのかを、結成から数年後のインタビューと比べながら見ていきます。

スタイルが変わってきた経緯

たくろうの漫才は、結成当初から今の形だったわけではありません。2018年8月のch FILESの取材で、自分たちの漫才にキャッチコピーをつけるとしたらと聞かれ、きむらバンドさんは「フレッシュなすれ違い漫才」と答えました。

赤木さんが挙げたのは「ハイスピード小声漫才」です。聞き手が「えっ、ハイスピード?」と聞き返すと、赤木さんは「ちょっとおもしろいかなあと思って、嘘ついてみました」と明かしています。冗談まじりのやり取りで、当時から2人が自分たちの漫才を笑いにして語っていたことがうかがえます。

その後、スタイルは少しずつ変わっていきました。きっかけの一つは、赤木さん自身の気持ちの変化です。Number Webで赤木さんは「M-1で初めて準決勝に行ったころ、2018年ぐらいは僕の方が変なやつだった」と振り返っています。

ところが、赤木さんは「俺、そこまで変じゃないしなって思い始めて」、何かをやろうと誘われても「いやいや、そんなんおかしいやろ」と言うようになったそうです。きむらバンドさんは、芸歴が10年を超えると関西の新人賞のレースにほとんど出られなくなることにも触れ、赤木さんが何か変えなければと考え始めた時期でもあったと話しています。

赤木さんが変なことをする側から戸惑う側に回り、きむらバンドさんが変なことを言い出す側に回ったことで、今の形に近づいていきました。赤木さんは「数年ぐらい前から、きむらさんが変なことを言う感じになってきたんです。架空の映画を見始めるとか」と説明しています。

一緒にやろうと誘われた赤木さんが、知らないと言いながら入っていくパターンが増え、「親友やから付き合う、ぐらいがいちばん見やすいかなと思って」と、今の距離感に落ち着いたといいます。

きむらバンドさん側にも変化がありました。Lmaga.jpの取材では、コンビのスタイルは「グラデーションで変わっていった感じ」だと話しています。以前は赤木さんの話に乗ることが多かったものの、「腹を括ることができた」と心境を語りました。

その理由について、きむらバンドさんは「赤木がどう転んでも「おもろなる」と信じられるようになったんです」と説明しています。相方を信じて、自分は思い切って突き進む。この心境の変化が、無茶な提案を堂々と押し出す今のネタにつながっているのでしょう。

ネタ作りは誰が担当?

結論から言うと、ネタの原案を考えているのは赤木さんです。2018年8月のch FILESでネタ作りの担当を聞かれたきむらバンドさんは、「基本的に赤木が考えているんですけど、作る時はふたりです」と答えています。

ネタを考えるのは基本的に赤木さんで、形にしていく作業は2人で行うというのが、本人たちの説明です。

このやり方は、のちのインタビューでも変わっていないようです。2026年2月公開のNumber Webでは、赤木さんが「ネタ作り担当、主にボケ担当」と紹介されました。きむらバンドさんも「僕は赤木がつくったネタを信じて、腹をくくってやりきるだけなんです」と話しています。

ネタの発想の源についても、赤木さんが語っています。ch FILESで、ボケの言葉は自然に出てくるのか、考えて出てくるのかと聞かれた赤木さんは、「自然に出てきます。普段の生活で誰かと会話していてもまったく別のこと考えたりしてる時があって、それをそのままネタに使ったりしています」と答えました。

日常の中で頭に浮かんだ、ちょっとずれた考えがネタの種になっているということです。赤木さんの挙動不審に見える受け答えは、作り込んだキャラクターというより、普段の思考の延長から生まれている部分が大きいのかもしれません。

ネタを出す時期についても、きむらバンドさんが説明しています。Number Webで「たくろうって賞レースはほとんどその年にできたネタで勝負してきたんですよ」と話しており、その年に作った新しいネタをぶつけるのが基本だったようです。

M-1の最終決戦で披露した「ビバリーヒルズ」も、11月にできたばかりのネタでした。賞レースにはその年に作った新ネタで挑むという方針が、決勝の2本目にもそのまま表れていたことになります。

赤木さんが書いたネタを、きむらバンドさんが信じてやりきる。書く人が戸惑う側を演じ、無茶を言う側を相方に任せる。この役割分担が、たくろう独特の構図を支えています。

話し方と間の使い方

たくろうのネタを語るうえで外せないのが、赤木さんの話し方です。赤木さんはNumber Webで、「大きい声は物理的に出ないんです」と話しています。「あのトーンでしゃべるしかなかったんです」とも続けており、小さな声は意図して作ったものではなく、体質に合わせた結果だと分かります。

声量を変えようとした時期もありました。赤木さんは「声のトーンは変えられないので、ボケとツッコミを入れ替えたりとスタイルに関してはいろいろ試したんですけど、結局、もとに戻ったという感じです」と説明しています。

話し方の専門家は、この小さな声と話し方に注目しています。話し方トレーニングを提供する千葉佳織さんは、週刊女性PRIMEの取材に対し、赤木さんが「え〜」のような意味のない言葉(フィラー)を挟んで話すことで、頼りなく自信のない印象が強まったと分析しています。

千葉さんは、1本目のネタで約4秒の沈黙を取る場面があり、状況が分かっていない感じを作る鍵になっていたとも述べています。言葉だけでなく、間や視線の動きも含めて、戸惑いを表現しているという見方です。

では、毎回これだけ自然に戸惑えるのはなぜでしょうか。Number Webでは、聞き手が審査員の博多大吉さんも触れた点として、毎回初めてやっているようにセリフが出てくることを挙げています。

赤木さんは「あれが普通のしゃべりになってるんで。そこは何の違和感もなくできます」と答えました。そのうえで、「あのネタをやり続けるには、アドリブがないと、むしろおかしくなっていく気もするので」と明かしています。

きむらバンドさんは決勝前のLmaga.jpの取材で、赤木さんは賞レースの決勝の直前にいつも「(ネタを)飛ばします」と言い出すと明かしています。それでも「オッケー」と応じるのは、「赤木の場合はネタが飛んでも、それがブーストになることがあるから」だそうです。

ネタの骨組みは決まっていても、毎回少しずつ違う言葉が入る。だからこそ、同じネタを何度も披露してきた人の言い方には聞こえず、その場で初めて巻き込まれたように見えるのでしょう。

たくろうのネタ|M-1で披露したリングアナとビバリーヒルズ

  • リングアナのネタ
  • ビバリーヒルズのネタ
  • 最終決戦のネタを決めた経緯
  • たくろうのネタまとめ

ここからは、2025年12月のM-1グランプリ決勝で披露した2本のネタの中身と、優勝までの流れを見ていきます。

リングアナのネタ

M-1グランプリ2025の決勝で、たくろうが1本目に披露したのが「リングアナ」です。決勝では7番手の出番でした。

スポニチは、ボクシングのリングアナウンサーを夢見て突然挑戦し始めるきむらバンドさんに対し、赤木さんがそれっぽい相づちで合わせて笑いを重ねたネタだと伝えています。Number Webによれば、「KSD 京都産業大学」「ETC 減速せず突っ込みます」といった印象的なボケが飛び出し、会場の空気を一気に変えました。

リングアナウンスという突拍子もない設定に、赤木さんが知らないなりに言葉を返し続けることで、笑いが積み重なっていきます。

この設定は、たくろうの型そのものです。Number Webの聞き手は、いきなりリングアナウンサーを一緒にやってくれという無茶振りに近い設定だったと表現しています。さらに、審査員の駒場孝さんの講評として、赤木さんの挙動不審になるキャラが、より必然となるシチュエーションが用意されていたから、と紹介しました。

無茶な状況なら戸惑うのが当たり前に見える。その状況設定の巧みさが、赤木さんの受け答えを自然に見せていたということです。

このネタは、決勝のために急いで作ったものではありません。Number Webの聞き手によれば、3回戦から準々決勝までずっと「リングアナ」で通していました。きむらバンドさんも「1本目にやった『リングアナ』というネタはこの1年、ほとんどスベったことがなかったので」と、自信の根拠を語っています。

結果は861点で、ファーストラウンドを2位で通過しました。1位は4番手のエバースで、870点です。Number Webによると、審査員が9人制になった2024年以降の最高得点とされ、差は9点でした。

なお、ネタに名前が出た京都産業大学の広報部が公式Xで反応したと、週刊女性PRIMEは伝えています。ネタの中の固有名詞が、放送後に大きな話題になったことがうかがえます。

ビバリーヒルズのネタ

最終決戦の2本目に披露したのが「ビバリーヒルズ」です。スポニチによると、ビバリーヒルズに住んでみたいきむらバンドさんが、アメリカドラマの吹き替えのようなセリフ回しで無茶ぶりを連発し、赤木さんが「ジョージ」としてそれっぽく返す内容でした。

テレ朝POSTは、ビバリーヒルズで女友だちのパーティーに出席したきむらバンドさんが、赤木さんに知人を紹介していくネタと説明しています。1本目と同じく、きむらバンドさんが作った状況に赤木さんが入り込んでいく形です。

笑いが大きく起きたのは、自己紹介の場面でした。スポニチによると、知人が「GoogleでAIを開発しているジェームズだ」と名乗ると、赤木さんは「Yahoo!で天気予報を見ているジョージだ」と返しています。

立派な肩書きが並ぶ中で、赤木さんだけが身近で庶民的な自己紹介を返すギャップが、大きな笑いを生んでいました。やよい軒でのおかわりや大阪府の納税者といった自己紹介もあり、放送直後には「やよい軒」などの言葉がトレンド入りしたといいます。

M-1グランプリ2025には、過去最多の1万1521組がエントリーしました。ファーストラウンドの上位3組、エバース、たくろう、ドンデコルテが最終決戦に進み、出番はドンデコルテ、エバース、たくろうの順でした。

結果は、たくろうが審査員9人中8票でした。票を入れなかったのは、かまいたちの山内健司さんだけで、ドンデコルテに投票しています。エバースは0票で、1本目で2位だったたくろうが最終決戦で逆転した形です。Number Webは、大阪勢の優勝がミルクボーイの2019年以来だったことにも触れています。

本番中の出来事について、赤木さんはNumber Webで面白い話をしています。ネタ中に、ゲスト席にいた横綱の豊昇龍さんが立ち上がって柏手を打っていたように見えた、というのです。

赤木さん自身も「記憶が曖昧なんですけど」と断っており、きむらバンドさんからも「曖昧すぎるわ」とツッコまれています。本当にそうだったかは分かりませんが、優勝を意識する場面があったことは伝わってきます。

テレ朝POSTの番組紹介では、2026年2月の『くりぃむナンタラ』で、このネタを題材にした企画が取り上げられたとも伝えられました。本来のネタにはない知人を次々と紹介され、赤木さんがどう乗り切るかという内容だとされています。

最終決戦のネタを決めた経緯

実は、2本目に「ビバリーヒルズ」を選ぶまでには、迷いがありました。最終決戦の出番順は、ファーストラウンドの順位が上のコンビから選べる仕組みです。Number Webによると、1位のエバースが「2」を選び、赤木さんは「3」を選びました。

きむらバンドさんは、2本目のネタについて「やる直前まで何にするか悩んでいました」と話しています。赤木さんは「僕はこれまでつくってきたネタがたくさんあるので、最近できたネタがベストなわけないって、どこかで思い込んでいて」と、新しいネタへの不安を明かしました。

一方のきむらバンドさんは、「僕は『ビバリーヒルズ』がいいと思っていました」と考えていたそうです。理由は、「たくろうって賞レースはほとんどその年にできたネタで勝負してきたんですよ」という、これまでの戦い方でした。

不安が残る理由もありました。赤木さんは「『ビバリーヒルズ』の後半はめっちゃウケるんですけど、前半、僕らがおもしろいと思っていたところはずっとウケていなくて」と話しています。きむらバンドさんも「めちゃめちゃスベる日もあったしな」と、反応が安定していなかったことを認めています。

さらに、決勝の2日前ごろに営業でくまだまさしさんと一緒になった際、くまださんがとてつもないウケ方をしていたといいます。赤木さんは自分たちのネタで「大敗北やったな」と感じ、不安になりました。

最終的な決め手は、会場の雰囲気でした。ドンデコルテとエバースがむっちゃウケているのを見た赤木さんが別のネタにするかを尋ねると、きむらバンドさんは「そのまんまでいいんじゃないの」と答えています。今日の雰囲気なら、お客さんが赤木さんのキャラにハマってくれそうだと感じたからです。

直前まで迷った末に、その年にできた新ネタで挑む方針を貫いた判断が、優勝につながりました。

本番の手応えについて、赤木さんは「前半からめっちゃウケて。今まで、そんなことなかったんで」と振り返っています。きむらバンドさんも、1本目の「リングアナ」の方が強いと思っていたため、「ビバリーヒルズ」がこんなにウケてびっくりしたと明かしました。

たくろうのネタまとめ

たくろうのネタについて、ここまでの要点をまとめます。

  • 漫才の型は、きむらバンドさんが持ち込む無茶な状況に、赤木さんが戸惑いながら付き合う形
  • きむらバンドさんは自分の役割を「ツッコミというより、アプローチ」と説明している
  • 2018年ごろは赤木さんの方が変なやつだったが、のちに戸惑う側へと立場が変わった
  • ネタの原案を考えるのは基本的に赤木さんで、形にする作業は2人で行う
  • 小さな声や間、アドリブを生かした話し方が、戸惑いのリアルさを支えている
  • M-1決勝の1本目は「リングアナ」、最終決戦は11月にできたばかりの「ビバリーヒルズ」
  • 2025年12月のM-1グランプリで、審査員9人中8票を集めて優勝した

無茶な提案をする側と戸惑う側という分かりやすい構図の中に、小さな声や間、毎回少しずつ違うアドリブが重なっているのが、たくろうのネタの魅力です。これからどんな新しいネタが生まれるのか、楽しみに見守りたいところです。

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